いまの地方議員は、政策提案をしない。問題点を指摘するだけで、議員本来の役割を果たしていない。二元代表制であれば、地方議員は政策立案するべきである。また、地方議会では「与党」「野党」ができ、首長と多数派の「与党」議員が、水面下の談合ですべてを決めてしまい、「野党」議員しか質問しなくなっている。そうすると審議では反対意見ばかりが出ているのに、採決では賛成多数で原案可決となる。議会の運営体制にも問題があるが、議員自身にいちばん問題があるといえる。

市民からこんな声をよく聞く。議員報酬が高い、議員定数が多い、市の予算の使い方を議会はちゃんとチェックしているのか、議員は何をしているのかよくわからない。確かに、議員としての勉強よりもひたすら住民や特定の組織・団体との接触やお世辞、サービスに専念をする議員もいる。いわゆる選挙目的に近い活動だ。ひどい例としては特別な理由でもないのに本会議に遅刻したり欠席する議員もいる。いままでは、そういう議員が何回も当選するのが現実であり、そういう議員を選んでいるのは有権者である。これからは、そういう議員に投票しないと願いたい。 いま、国民の皆さんは、政治に不信感を抱いている。政治家個人の汚職事件は後を絶たず、政治に対して信頼というものが失われている。そして政治への不信・不安から、無関心へと変わってきている。

昨今の選挙の投票率は、50%~60%の投票率で代議制の下での議員が選出され、残りの過半の意向が反映されない。これでいいのか、と考えざるをえない。各種調査によれば、棄権した有権者の意識には「どうせ誰がなっても」というあきらめがあって、無党派、無関心派になっている。いままで政党・政治家のきれいごとに何度も裏切られてきたのも事実だからだ。 こんなことでは、民意が反映される本当の政治を行なうことはできない。

いま政治家に必要なことは、まず国民の皆さんの信頼を回復すること。そのためには「しがらみや」や「口利き」「汚職」をする私利私欲の政治屋は必要ない。国民のことをいちばんに考え、日本をよくするための信頼できる政治家が必要である。私が求める政治家像には、倫理性・道徳性はもちろんのこと、幕末にわが国の危機を救った英雄たちのような、国家・国民に対する忠誠心、愛国心、大和魂など、政治家本人の高い志や情熱が必要である。